ボイス教授がわかりやすく、ミックスボイスについて解説しています。更なるスキルアップを目指して、ミックスボイスに挑戦してみませんか。ボイス教授の解説を聞いて、是非、ミックスボイス習得にお役立てください。
「ワシの名前はボイス教授。ボイストレーニング予備校の校長じゃ!日々、声や歌について悩んでいる人々を救っておる。今日はどんな悩みを解決することになるのかの...!?
「いやーボイス教授!今日のコンサート凄かったですねぇ!!」
「そうじゃろう。シンジ君。歌の勉強のためにと思って誘ったB'zのコンサート。やはりプロは違うじゃろう?」
「本当に感動しました。僕もいつかあんな大きな会場の大きなステージで歌ってみたいなぁ。。。それから何といってもボーカルの稲葉さんの高音!! カッコいいですよねぇ。そういえば僕、高いキーが苦手です。ボイス教授! 僕も稲葉さんみたいに歌えるようになるんでしょうか?」
「フム、、、 出来るか出来ないかで言えばそれは可能じゃよ。」
「あとそれから高音の出し方で”ミックスボイス”っていうのを聞いたことがあるんですけど... ミックスボイスってなんなんですか?」
「まあまあシンジ君、慌てるでない! まずは高音の発声のメカニズムを知ることから学んでいこうではないか。ちなみに”ミックスボイス”というのは何と何がミックスされているんだと思うかな?」
「え、ミックスですか... うーん... すみません分かりません。」
「ウム、正直でよろしい。それでは高音発声とミックスボイスのメカニズムについてみていくとしよう。」
「シンジ君、ミックスボイスという言葉の意味から考えると何かと何かを混ぜる、つまりミックスするわけじゃな?」
「そうなんですが教授。それが皆目検討もつきません。」
「ミックスボイスというのは地声と裏声を混ぜる技術のことをいうんじゃ!」
「地声と裏声ですか!? 言葉としては聞いたことがあるんですが、はっきりと区別はつかないかもしれないです。」
「地声というのはシンジ君、今君が喋っているその声が地声じゃよ。裏声というのは例えば...映画"もののけ姫"のテーマ曲で歌われているような、ああいう声のことじゃ。」
「ただ高い声というのとは違うんですか?」
「裏声というのは、張り上げた高音よりももっと力の弱い声のことをいうんじゃ。"ホー"という言葉で船の汽笛のような声をイメージして出してみるんじゃ。よくわからない場合はトレーニング音声解説 をよく聞いて真似するんじゃ!」
「なるほど、ホー、ホー、こんな感じですか? でも僕が出したいのはもっとパワフルな高い声なんですよ。教授!!」
「シンジ君!そこに高音練習の最大の落とし穴があるんじゃ! パワフルな高音を出したいがあまり焦って張り上げてばかり練習してしまうと喉の炎症や最悪の場合ポリープを引き起こしてしまうんじゃ。」
「ポリープ!? ですか?」
「声帯といって声を作る一番大事な器官に結節というタコができてしまうんじゃ、一度できてしまうとコレは手術をして取り除かなくてはいけなくなる。そうなると3ヶ月は声を出すことも出来なくなってしまうぞ。。。」
「ええー!? それは大変ですね!」
「話を戻すとじゃな、ミックスボイスを会得するためにはまずは混ぜるべき地声と裏声をしっかりわけてそれぞれをキチンと練習することが大事なんじゃ!」
「なるほど地声の方はどんな出し方がいいんですか?」
「それを今から説明するとしよう!少し芯のある地声がいいんじゃな。ちょっと奇妙じゃが志村けんをイメージして息漏れの少ない地声を"アー"と出してみよう。」
「志村けんですか...!? ”アー”、かなり奇妙ですね。喉に悪い気もするんですが?」
「コレは詳しく言うと閉鎖という技術なんじゃ、喉には悪いどころか大きく歌うための筋肉が鍛えられるんじゃよ!」
「閉鎖?」
「そうじゃよ! 閉鎖とは声帯を使う動かすということなんじゃ。声を作る大事な器官と説明したが、この声帯を使って閉鎖をおこなう技術についてみてみようか...」