声はどのようにして生まれてくるのでしょうか? 私たちが日常的に意識することなく発している声。もちろん歌うにあたっても同様です。そんな声がどのようにして生まれてくるのかを簡単に解説します。 ボイストレーニングを行うにあたり、これらのことを知っているだけでも大きく役にたちます。
声を生み出す一番の源である息を吸うこと。その息を吐くこと。すなわち呼吸法が大切になってきます。よく皆さんも「腹式呼吸」といった言葉を耳にすることがあるでしょう。その他にも胸式呼吸や完全呼吸などがあります。 これらのことから歌を上手に歌うにためには正しい呼吸方法を身につけることが大切になってくるのです。
音が生まれるために通る声帯。開閉と伸縮の動きがあります。普段息をしているときは開いており、声を出そうとすると閉じて振動します。伸ばすと高い声、縮めると低い声になります。これらを用いていろいろな音を出します。 但し声帯自体は筋肉ではないので、周りにある筋肉をトレーニングすることで声の質のコントロールが出来るようになります。
声帯を通る息により出る振動が音となり、様々な箇所の共鳴腔で共鳴することで大きくなります。 口内、頭、胸、鼻などなど、それぞれに響かせることで少ない力で声が増幅します。それぞれを上手に使い分けることで、高い声や低い声、ハミングなどのテクニックを用いる時に有効になってきます。
最後に言葉になるために、口の開きかた(唇)で「あ、い、う、え、お」をコントロールしたり下の使い方で声の質をコントロールしたりとしていきます。
以上が声が出るためのメカニズムです。それぞれをトレーニングしていくことで、今まで出せなかったような大きさの声が出るようになったり、直ぐに疲れてしまっていた喉が疲れにくくなったり、高い声や低い声が今まで以上に出るようになったりということに繋がっていくのです。ボイストレーニングはそれらひとつひとつをより良く活かす、動かすために行います。自分の声を自由にコントロールすることが出来るようになるのです。 また、トレーニングを進めていくとなぜ声が出るのかというメカニズムも理解が深まります。ただボイストレーニングを行うより、自分の身体を理解し意識する事で格段に成長のスピードも変わります。